ヒト、モノ、カネ。経済の基礎となるあらゆる要素は、循環してこそ成り立つという宿命を背負っている。どんなに素敵な物も、消費者の下に届かなければ売れないし、どんな大金も、使わなければただの紙切れだ。人も然り。場所から場所へと移動することで初めて、経済活動の原動力となる。 ところで、 人はなぜ「おでかけ」し、その人をとりまく環境はどのように「おでかけ」に影響を与えるのか。会員200万人の移動データから浮かび上がる日本人のおでかけを通して、経済の実相を読み解いていくのが、本連載の趣旨である。 解説いただくのは、おでかけ研究所主席研究員の長谷部潤氏。聞き手は、蛯谷敏=日経ビジネス記者である。 今回のテーマ:東日本大震災から100日。「おでかけ」から被災地の経済を見る 蛯谷:長谷部さん、ついに始まりました。日経ビジネスオンラインとコロプラの連載企画。どうぞ、よろしくお願いします。 長谷部:どうも、初め