また一人フランス人の友達がパリを去る。 それにしても、フランスに住んで色々な人と関われば、パリというのは、フランス人の中にこそアンチの多い街であり、半分のフランス人はパリを嫌っていることに気づかされる。 そして、その嫌いようといったら生半可なものではない。 このことは、日本人でも、パリでないフランスに少し住んだ人や、地方出のフランス人などと関わった人ならご共感を賜われるであろう。 パリ以外でパリの話をしたり、たとえパリの中だとしても、パリ人以外のフランス人とパリの話になれば、パリの悪口大会になることは実に常のことである。 それはパリから東南へ70キロ、電車とバスを乗り継いで一時間の距離にあるフォンテーヌブローでも同じことである。 ここはパリの通勤圏であり、僕とて毎日のようにパリへ登るのに、口裏を合わせているかのように万人が万人パリを嫌っている。 フォンテーヌブローの行きつけのバーのオーナー