1. 瞑想って何? 禅定って何? 仏教の修行と言えば、どんなものが思い浮かぶでしょうか。白衣を着て滝に打たれる姿? 法螺貝を持って山中を歩き回る姿? それともタイヤを五本も六本も腰に巻き付けて夕暮れのグラウンドを走り回る姿? 実はこれらはどれも、仏教の修行とは関係のないものです。 仏教の修行と言えば、薄暗い僧堂で足を組んで(結跏趺坐)背筋を伸ばし、一時間も二時間もピクリとも動かずに座っている姿が、まず思い浮かぶのではないでしょうか。いわゆる瞑想修行ですね。この一見つまらなさそうな、ただ動かないでいることが、仏教の修行の重要なポイントなのです。 瞑想修行は今では大抵どの宗教でもやっていますが、その内容も方法も、各宗教でてんでんばらばらです。どこかの宗教が最初に始めたら、他の宗教も見よう見まねで取り入れたり、自己流にアレンジしたりして、こんなになったのでしょう。 仏教では、釈尊が始めから、瞑想