木版印刷(一枚の板で版を作るもの)は中国で史上初めて行われた。 現存する印刷物で年代が確定している最古のものは法隆寺等に保管され多数現存する日本の仏教経典『百万塔陀羅尼』(8世紀)であり、これは称徳天皇が発願して770年に完成させたと伝えられている。中国のものでは1900年に敦煌で発見された経典『金剛般若波羅蜜経』(868年頃、大英博物館蔵)がある。中国では9世紀以降、大量の印刷物が作成された。 史上初めて活字を用いた印刷が行われたのも中国である。 活字自体は、かなり早くから発明されていたようだが、活字を並べた組版による印刷では、11世紀、北宋の工人畢昇の名が知られる。これは 沈括による『夢渓筆談』(むけいひつだん)巻十八技芸に記されているもので、それによれば、彼は1041年 - 1048年頃に、膠泥(こうでい)活字を用いて、これを行ったという[2]。また、元代の人王禎(おうてい)の『農書