→紀伊國屋書店で購入 住所は、「東京都千代田区千代田 皇居 御所」、姓はない。職業選択の自由もなければ、定年も引退もない。休日出勤は当たり前、休暇先にも仕事が運ばれてくる。もし、天皇がいなくなったら、本書に書かれている仕事のかわりは、だれがどのようにするのだろうか。いなくてもなんとかなるのか、いたほうがいいのか、本書から考えてみよう。 著者、山本雅人は、「昭和四二(一九六七)年、東京都生まれ、学習院大学文学部日本語日本文学科卒業後、産経新聞社に入社」。「平成一五(二〇〇三)年二月~同一七年二月、宮内記者会(宮内庁記者クラブ)で皇室取材を担当」。その経験を基に本書を執筆したが、そのきっかけは、「宮内庁の担当として実際に毎日見る以前と以後との「天皇像」に大きなギャップがあり、一般の人もほぼ同様なのではないかと思ったからだ」。この手の本は、著者がどのような背景をもち、どのような意図で書かれたかに