展示解説:タカアシガニ Japanese Giant Crab タカアシガニ Macrocheira kaempferi (英名 Japanese giant crab)は世界最大のカニとしてギネスブックに載ったこともあるクモガニ科に属するカニです。甲羅(頭胸甲)の長さは40cmに達し、腕を広げた幅は4mにも達します。体の背面は鮮やかな紅色に彩られ、腹面はやや黄色みを帯びたクリーム色の地をしています。駿河湾から土佐湾を中心として本州三陸沖から台湾、東シナ海の大陸沿岸に分布する日本周辺の固有種で、通常は水深200-400mの砂泥底に分布しますが、冬から春の産卵期には、浅海に回遊をして、まれに水深20mあたりでも観察されることがあります。 駿河湾沿岸の戸田などではタカアシガニを対象とした底曵網漁業もあり、食用とされています。また、甲羅に人の顔を描き込んで魔除けとして用いられることもあります。