第一章 あたしはヒロ。 見てのとおり平凡な女子高生。 「ヒロー!!」 後ろから追いかけてきたあの子はヒロコ。 あたしのクラスメイトでソウルメイト。 ヒロコが死んだらあたしも死ぬ。 「ヒロー!!」 もう一人追いかけてきたあいつはヒロト。 ヒロコとヒロトとあたしでよくつるんでる。 ヒロトは誰が見てもイケメンだ。 今日もまたあたしの一日がはじまる。 第二章 いつもどおり放課後はシブヤに集合。 シブヤはいつも、すさんだあたしの心を受け止めてくれる。 「ヒロ、今日は元気ないじゃん!」 「そんなことないよ」 「そうかなー」 ヒロコが気づいてくれた。 あたしは確かに元気がなかったんだ。 寒くて体の節々が痛む。 「おう、今日はどうする?」 イケメンのヒロトがなにか言った。 その瞬間キュピーンときた。 あたし、ヒロトが好き! あたしはヒロトの手を取って走り出す。 「おう! オレも前からヒロのこと好きだった!