タグ

01.文芸と文章作法に関するwebmarksjpのブックマーク (2)

  • 村上春樹的ドラえもん:アルファルファモザイク

    僕はネコ型ロボットで、そのとき野比家の屋根の上に座っていた。 十一月の冷ややかな雨が大地を暗く染め、傘をさした小学生たちや、 閑散とした裏山の上に立った杉の木や、明日ののびたの宿題やそんな何もかもを フランドル派の陰うつな絵の背景のように見せていた。 やれやれ、またのびたの世話か、と僕は思った。 「完璧なネコ型ロボットなどといったものは存在しない。完璧な人間が存在しないようにね。」 僕に耳があったころ偶然にも知り合った未来デパートのの店員は僕に向ってそう言った。 僕がその当の意味を理解できたのはのびたの子守になってからのことだったが、 少くともそれをある種の慰めとしてとることも可能であった。 完璧なネコ型ロボットなんて存在しない、と。 「じゃあ私たちわかりあえるわね?」と静ちゃんは静かに言った。 彼女が電話の向こうで椅子にゆったりと座りなおし、脚を組んだような雰囲気

  • 活字中毒R。

    『なぜ日人は劣化したか』(香山リカ著・講談社現代新書)より。 【2006年も後半のことだったと思う。 「生き方論」などで定評のある雑誌から、原稿の依頼があった。「ストレス解消の秘訣」といったテーマで1200字という短い分量だったので引き受けることにし、締め切り日に原稿をメールした。構成は、「ストレスとは何か」という定義に続けて「ストレスが生まれる理由」を簡単に説明し、それに続けて「解消のために気をつけること」を3つほど書く、というごく常識的なもののつもりだった。 ところが、すぐに編集者から「書き直し」を依頼する返信が来た。 「いただいた原稿に問題がある、というわけではありませんが、こういった構成だと全体を最初から順に読まなければならず、途中で読者が飽きてしまう可能性があります。前半の定義や解説はすべて省き、解消法の部分だけを箇条書きにして、ちょっとした説明とともに書いてください。なお、解

  • 1