養老孟司の「運のつき」を読んだ。 中国人なら人を表すのに「人」という漢字ひとつで十分です。日本に入ると、それが「人間」になっちゃうんですからね。 「人と人の間」、「人間」というのは中国語では世間のことです。(中略) それが日本の常識です。ヒトと世間が同じ言葉になっているって「ものすごいこと」だと思いませんか。 そういうなかで考えたことが、「人間」になるか、「人」になるか、です。日本にいるかぎり人間であって、人ではない。 ドイツ人学生がいいます。「日本人は生きられませんからね」。中国人である著者は、それに賛同する。これが中国人とドイツ人の結論です。 むずかしいでしょ。生きるって。こんな簡単なことは、ほかにはないからです。動物ははじめから「生きて」ます。それを籠に入れて、まったく動けないようにして、餌と水が目の前を流れるようにしてやる。それがブロイラーです。だれかの生活がそれに近づいたとき、見
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