■long tailと検索エンジンマーケティング 最近、long tail(長いしっぽ)というマーケティング用語が頻繁に使われるようになってきた。英語圏の雑誌やブログ、ネット掲示板でこの単語を見ない日はないというほどだ。 long tailというのは簡単に言えば、多くの小さなニッチ市場がたくさん存在すれば、それは少数の巨大市場を凌駕することになるという考え方である。かつては非主流やアングラ、インディーズ系だった商品が、今ではベストセラーや大ヒット商品と肩を並べるほどのマーケットシェアを持つようになりつつある。 long tailはインターネットの特性を生かしたマーケティング理論で、3つの基本的なコンセプトからなっている。 マスからニッチへのシフト。 供給過多経済――要するに商品棚がいつも商品であふれているという状態で何が起きるか。 数多くの小さなマーケットが集まると、巨大市場に成り得るとい