「ウェブ進化論」いわゆる梅田本が出版されて約3週間になる。一般書籍としてベストセラーになったこの本は、ますます断絶を深めていく「あちら側(There)」と「こちら側(Here)」の世界観のはざまで苦しみもがく人々の叫びとして、どこまで世の中に届いたのだろうか。 ウェブ進化論 改めて振り返ると、急速に収束しつつあるネット世界のビジネスの「共通認識」をこれほどタイムリーかつ端的にまとめた書籍が、これまで少なくとも日本語という言語圏には存在していなかったことに気がついた。 ある人は「ある一つの着地点へと収束しつつある」という実感もなく、この言明そのものに異を唱えるだろうし、ある人はグーグルというアイコンの存在のすごさが「わからない」ことを気まずく感じていることだろう。むしろそういうビギナーに向けて書かれたこの本は、明らかに時宜を得た一冊だった。ネットはつまみ食いしてるだけという保守主義者は四の