「萌え関連市場は888億円」――4月初め、こんな調査結果が話題になり、ブロッコリーやまんだらけなど“萌え関連銘柄”と目された企業の株価が急騰した。調査したのは浜銀総合研究所調査部の信濃伸一研究員。「調査結果レポートは1カ月4万件ほどアクセスがあった。他の調査はせいぜい100件程度なのに」(信濃研究員)。予想外の反響に驚いたという。 信濃研究員は「少子化でコンテンツの売り上げ全体が低迷する中、成長している分野を集めてカテゴライズすると、うまくハマったのが“萌え”だった」と話す。コンテンツ市場で数少ない成長分野が萌え――という訳だ。 信濃研究員によると、萌え市場はコンテンツ市場縮小の影響を回避するための緊急避難場所だ。「ゲームやアニメ、コミックといったコンテンツ市場は、もともと子供向けに作られたもの。少子化で市場規模が狭まった」(信濃研究員)。ゲームをプレイする子どもの割合や、子ども1人当たり