「人の一生のしあわせ、不しあわせは、棺の蓋が閉まるまで分からない」と申します。またほかの場合はいざ知らず、死と対する最期のときは、人は本当のことを語るといいます。今回の特集は、日本と外国の有名人の最期の言葉を集めてみました。さまざまの分野で頂点を究めた人達ばかりです。いずれにしても私達が知っているのは、 彼らが活躍したときのことで、死を迎えるときではありません。日頃は華やかな部分 だけがクロ-ズアップされる彼らも、最期にはそれぞれの死を死んでいくのです。 日本人の言葉 ◆一休(1394~1481) 室町時代の臨済宗の僧。当時の禅宗界をしんらつに風刺して、人間的な禅風を目指した。文明13年11月、寒さや高熱がおそう「ぎやく」にかかり、21日朝に没した。死ぬにあたって彼は「死にとうない」といって、座ったまま眠るように死んだという。87歳。 ◆芭蕉(1644~1694) 江戸時代の俳人。『奥の細
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