通信事業者が設立した業界団体であるテレコム アイザック ジャパンは11月21日、Windows向けファイル共有ソフト「Winny」を使って広まるワーム「Antinny」による被害状況を公表した。同団体によれば、Antinnyに感染した可能性のあるパソコンは、日本だけで30万台近く。企画調整部の小山 覚 副部長は、「世界的に見ても異常な事態」と警鐘を鳴らす。 通信インフラにおけるインシデント情報を収集・分析するテレコム アイザック ジャパンがAntinny対策に乗り出したのは、2004年3月。Antinnyの亜種に感染した多くのパソコンが、コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)のWebサイトに対してDDoS(分散型サービス妨害)攻撃を繰り返す、という“事件”がきっかけになった(関連記事はこちら)。攻撃元が広範囲にわたるので、ACCSがサーバーを預けていたデータセンターはもちろん、各I