フォルクスワーゲン(VW)は排ガス試験の不正問題で、対象車両が世界で1100万台に上り、対策費用として65億ユーロを特別損失に計上することを発表している〔AFPBB News〕 「あの古いディーゼルの現実はもう当てはまらない」。フォルクスワーゲン(VW)は、かつて「臭く、煙たく、鈍かった」燃料で動く自動車を米国で売り込むマーケティング策で、こう謳っている。ところが今、ディーゼル車の現実を変えようとするVWの取り組みには、連邦政府の試験で不正を働くことが含まれていた可能性があることが分かった。 21日月曜日のVW株の急落は、VWにかけられた嫌疑の深刻さを反映している。 ソフトウエアを利用して「ゴルフ」や「ジェッタ」といった車のエンジンが実際より環境に優しく見えるようにし、米環境保護局(EPA)を意図的に欺いた疑いだ。 世界一を目指すVWを襲った危機 VWのマルティン・ヴィンターコーン社長が公