ちょうど10年前の2007年に打ち上げられた日本の月探査衛星「かぐや」の観測データにより発見された、月の縦穴。「かぐや」の観測データにより、この月の縦穴に続く巨大な地下の空洞が存在する可能性が高いことが発見されました。 縦穴、そして地下の空洞が、今後の月での有人基地の設置場所として、大きな可能性を帯びていることを示す成果でもあります。 この成果は、アメリカの地球惑星科学に関する専門誌であるGRL (Geophysical Research Letters)(日本語に訳すと「地球物理学研究速報誌」でしょうか。我々の世界ではGRLと3文字で略称しているくらいなじみある学会誌です)に発表されます。 メディアでもかなり広く報じられていますが、このブログ記事では、そういった「速報」とは一線を画し、縦穴の発見から意義までをじっくりと解説していきます。 10月18日に行われた記者会見には、論文の筆頭著者