とりあえず第一章序論。とりあえず印象に残った点をいくつか。 第一に読者層の問題。この本はゲームのマニアのためのものではなく、かなり広い読者層、ようするに一般読書人向けに書かれているようだ。だから、オンラインゲームのことを知らなくても読める。 第二に、彼のスタンスはわりと保守的、というか手堅い。彼の言い方だとようするに問題は古典的なもので、やりかたも古典的な経済学・社会科学の方法で、ただ、その問題をとりあつかう対象・領域が新しいだけなんだ、と。 第三に、なぜこの種の研究が重要かについて記述はなかなか説得的かもしれない。こんなことは知っている人は知っているのだが、MMORPG(Castronovaはmorpegと発音するそうだ)の経済活動は1ビリオンドルを超え、一人当たりのGNPはインドや中国の4倍なんだとか。 第四に、この章には彼の研究履歴が書かれていて面白い。もともと経済学者だったCast