東京都内で4月からの認可保育所への入所申し込みが殺到している。不況で家計が圧迫され、働きに出ざるを得ない母親が急増したのが原因とみられる。女性の就業率上昇により保育所のニーズは年々高まっているが、不況が保育所不足に拍車をかけた格好だ。 東京23区を対象に入所希望者の数を調べたところ、08年の前年比7%増から一気に約30%増となった杉並区を筆頭に、板橋区約21%増▽世田谷区約18%増▽練馬区約17%増--などが近年にない伸びを示し、中央区、千代田区を除いた各区で軒並み増加している。 希望者急増について、杉並区保育課は「これだけ増えるのは想定外だ。景気悪化の影響が顕著に表れたのではないか」と話している。 東京都は保育所に入れない待機児童数(08年度)が全国で最も多い。このため、各区とも定員増を進めているが需要増に追いついていない。都内で最も待機児童の多い世田谷区では4月の募集枠1800人弱に対