辻村深月さん、若くしてエンタメ小説界の旗手になった小説家である。1980年生まれの38歳。2004年にメフィスト賞を受賞した『冷たい校舎の時は止まる』で鮮烈なデビューを飾り、32歳のとき『鍵のない夢を見る』で直木賞を受賞する。 華々しい受賞歴を持つ彼女にとっても、2018年本屋大賞を受賞した『かがみの孤城』は「自分の小説をどれか一冊、子供の頃の自分に手渡していいと言われたらこの小説にしたい」と語る会心の一作だ。
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