大阪大学と米オハイオ州立大学カリフォルニア工科大学は、無次元性能指数ZTが1を超え、従来の2倍の性能を持つという熱電変換材料を開発した(日刊工業新聞の記事、AAAS)。 熱電変換材料の性能は無次元性能指数ZTなどで評価され、実用化にはZT>1が必須といわれている。これまで一般に使われていた熱電変換材料であるNa-PbTeのZTは0.71だが、発表された素材はナノテク素材を用いていないTl-PbTeで、この素材で1を超える1.5以上を記録している。500ケルビンぐらいまではNaドープとそれほど変わらないZT値をとるが、Tlを2%ドープしたものは500ケルビン以降もZTは大きくなり、約600ケルビンで1を超え、800ケルビンで1.5に達している。