「氷に閉ざされた海」 北極海については、こんなイメージの方も多いのではないでしょうか。しかし、豊富な海底資源が眠る北極海は今、資源開発の新たなフロンティアとして国際的に注目されており、世界各国の企業が参入の機会をうかがっています。 今月15日には北極圏の開発の在り方などを話し合う北極評議会の閣僚級会合が開かれ、日本もオブザーバーとしての地位を認められるなど北極への関わりを強めようとしています。北極を巡る資源開発の最前線を取材してきた国際部の竹田恭子記者が解説します。 注目高まる北極圏 北極海では、地球温暖化の影響とみられる氷の減少が進んでいます。夏場の氷の面積は1979年には706万平方キロメートルでしたが、去年には336万平方キロメートルにまで減少。この30年で半分以下にまで減っているのです。 氷が溶けることで開けてきたのが、北極海を横断する新たな航路「北極海航路」です。この航路を使