民主党の辻元清美氏は五日の安全保障法案に関する衆院特別委員会で、中谷元・防衛相が二年前に憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認に反対していたことを指摘し「信念を変えたのか」と追及した。中谷氏は法案が認める集団的自衛権の行使は「他国防衛が目的ではない」と釈明した。 中谷氏は二〇一三年八月の月刊誌の対談で、集団的自衛権行使に関し「『本当はできる』とは言えない。そこは(憲法九条の)条文を変えないと」と主張。さらに「政治家として憲法解釈のテクニックでだましたくない」と訴えた。〇七年の自著では「憲法解釈の変更は限界に来ており、これ以上、解釈の幅を広げてしまうと憲法の信頼性が問われる」と強調していた。 中谷氏は、過去の発言と現在の姿勢の整合性について「法案は他国防衛それ自体を目的とする集団的自衛権の行使を認めるものではない。憲法上、自衛の措置を行使する必要最小限に限られる。憲法の範囲内という認識に