中国の遼東半島にある遼寧省瓦房店市。のどかな街の中心部にある市営公園の動物展示コーナーが9月、SNSなどで話題になった。きっかけは動物のおりに貼られた1枚の紙だ。 「我々は6カ月給料がない。動物のエサは尽きた。間もなく飢え死にする」。市の職員である飼育員が窮状を訴える内容だった。 現地を訪れると、牛の展示コーナーを男性飼育員が掃除していた。話を聞くと、数人いる同僚も含めて「みんな半年間給料をもらっていない」と認めた。飼料代も支給されておらず、動物は「市民が白菜やニンジンなどを与えてくれ、何とか食いつないでいる」。 動物が心配で様子を見に来た市内の女性によると、まわりの公務員にも半年ほど給料が払われておらず、派出所の若い警官も給料をもらっていないという。みんな貯金を取り崩したり、親族を頼ったりして暮らしているといい、「この街のすべてで経済が良くないようにみえる」と話した。 安定していると思わ
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