昔のテレビアニメの話をしよう。 1982年に始まった『超時空要塞マクロス』は大ヒットして続編も何作もつくられている。対して、翌年1983年に始まった『超時空世紀オーガス』は、後にOVAシリーズが出されたものの、マクロスほどの高い、そしてロングランの人気を獲得できていない。 『超時空要塞マクロス』に比べて、『超時空世紀オーガス』はなぜ売れなかったのか? アニメ畑ではないけれど、ラノベとゲームシナリオを書いている人間として――SFのゲームを1つ、ファンタジーのゲームや小説をいくつか書いている人間として――理由をいくつか挙げてみる。 まず、「これは理由にならないよ」というのを2つ挙げる。 1.完成度は決して理由にならない よく完成度を理由に挙げる人がいるが、完成度は決して理由にならない。少なくとも、主因(メインの理由)には決してならない。完成度が低いにもかかわらずヒットした商品、完成度が高かった