中国河北省の万里の長城近くで、日本人3人が遭難したツアーを企画した旅行会社アミューズトラベル(東京)は、2009年7月に北海道・大雪山系トムラウシ山(2141メートル)で登山客ら8人が死亡した事故でツアーを主催していた。 同社によると、今回のツアーは「世界遺産・万里の長城グレートウォール・100キロトレッキング」で、10月28日~11月5日の9日間の予定だった。トムラウシ山の事故は、大雪山系を縦走する50~60代のツアー客15人とガイド3人が暴風雨の中で散り散りとなり、ガイド1人を含む8人が低体温症で死亡した。日本山岳ガイド協会が設置した事故調査委員会は、ガイドの判断ミスが一義的な原因とし、アミューズトラベルの安全管理にも問題があったと指摘。観光庁は10年12月、本社営業所の旅行申し込み受け付け業務を51日間停止する処分を出した。