星海社から出た小説が過去のメフィスト賞受賞作のパクリなんじゃねえかという疑惑が持ち上がっている*1。わたしは『天帝のはしたなき果実』も『ロジック・ロック・フェスティバル』も読んでいないのでそれぞれの作品に対する評価はできかねるが,以前から思っていたことをこの機会に書いてみることにした。まあ,それがタイトルの一文なわけだが。 日本において出版される多くの文庫には,「創刊に際して」「創刊の辞」など,要するに文庫を出すにあたっての抱負とか所信表明みたいなものがくっついている。本文とは微塵も関係がないので読み飛ばしている人も多いだろうが,これがなかなか格調高い名文であったりもする。なのでわたしは割とそれを読むことが好きなのだが,それを読む限りでは星海社に対してはタイトルのような印象を持った,と,まあそういう話。 抽象論だけでは無意味なので,実際にいくつかわたしの好きな「創刊の辞」をいくつか挙げてみ