【パリ=三井美奈】英国でウィリアム王子とキャサリン・ミドルトンさんが結婚し、欧州で君主制を維持する10か国のうち8か国で、貴族ではない一般家庭出身の王妃・王配が誕生した。 シンデレラたちは、現代の王室・公室に新風を吹き込めるのか、注目が集まっている。 キャサリンさんは大学卒業後、服飾会社に勤務。両親は玩具やパーティー用品のネット販売会社を経営する。BBC放送によると、母方の先祖は代々炭坑労働者。この結婚は、英国の階級社会の変化の象徴と受け止められている。 かつて欧州の王室・公室では外国の王侯貴族との政略結婚が当たり前だった。一般家庭出身の妃は1968年、服飾店の裁縫係からノルウェー王室に入ったソニア妃(現王妃)が先駆け。ハラルド皇太子(現国王)が父王から結婚に承諾を得るまで9年を要した。 だが、20世紀、ドイツ、イタリア、ギリシャなどが相次ぎ君主制を廃止。生き残った王室にとって、時代の変化