高田直芳 公認会計士 2011/8/4 大企業の在庫調整が一巡し、いよいよ景気も回復傾向かと思われたが、決してそうではない。なぜなら、大企業の在庫圧縮は、下請け企業から納品された「部品」を戻すことによって行われることもあるからだ。(ダイヤモンド・オンライン記事を転載、初出2009年10月16日) タイトルに「大不況に克つ~」と銘打っている本コラム。2009年2月に連載を開始した当初は、各方面で「百年に一度の」や「未曾有の」という形容までついて、世界経済や日本経済は崩壊してしまうのではないか、と危惧するほどの騒ぎであった。 いまはかなり回復したようで「よかった、よかった」──と、筆者の顧問先企業の経営者や従業員相手に語っていたら、彼らから袋叩きにあってしまった。 鳩山政権の登場で、製造業派遣禁止や最低賃金引き上げなどの政策が導入されようとしている。大企業であれば、子会社や下請け企業という「受