「自宅トイレで出産、女児の死体遺棄……横浜の16歳逮捕」と書かれた2005年8月5日付けの新聞記事が目に止まりました。要約すれば、16歳の少女が自宅トイレで出産したが、産声で家族に知られるのを恐れ、女児の口を手でふさいだというのです。 「ねえやは十五で嫁にいき」と童謡で歌われるように、かつてわが国でも14、15歳で結婚、出産となることは珍しいことではありませんでした。動物としての極めて生理的な生殖活動が繰り返されていたのです。しかし、豊かさを求めるがあまりに高学歴化、晩婚化が急速に進み、動物としての性が歪められています。 親や教師はこの現実をどう受け止めているのでしょうか。まさか「うちの子に限って」と目を伏せたり、「寝た子を起こすな」と怠慢をしてはいないでしょうね。そのような無理解と性を語ることへの消極性が、子どもたちからの「サイン」を見逃し、悩みを打ち明けられないでいることに気づいていな