1956年、それまで兵庫区新開地にあった神戸新聞、デイリースポーツの本社機能を中心に、日本国有鉄道(国鉄、現・西日本旅客鉄道(JR西日本))三ノ宮駅の目前の場所ということで、商業施設・映画館も兼ね備えた総合ビルディングとして建築され、地元の市民からも親しまれた。設計者は村野藤吾[1]。北側の壁面には、富士山が描かれた山一證券の巨大広告があり、「神戸の富士」と言われ名物になっていたほか、三宮交差点からも見える西側の壁面には電光掲示板を備え、1行文字を流すことでニュースを伝えるという新聞社屋ならではのサービスもあった。 なお、三ノ宮駅の目前の場所に本社機能を構えた背景には、モータリゼーション以前であった竣工当時は、記事輸送・新聞配送とも鉄道に大きく依存していたことが挙げられる。実際、三ノ宮駅の西口と新聞会館との間には、専用の地下通路(駅構内に直結)があり利用されていたと言われているが、震災直後