日本語のカナは、たとえば「か」ですと「ka」という母音と子音の組み合わせを一文字で表しています。線文字Bも母音と子音の組み合わせを一文字で示す文字でしたが、これはギリシャ語の音を表すのには大変不便なものでした。そのためミケーネ文明が滅びると線文字Bも使われなくなりました。 線文字Bに代わって使われるようになったのが、いわゆるギリシャ文字です。 【注】字母の名称はビザンチン時代のものです。古典期の名称は別に示しました。ローマ字転写(Romanize)とはギリシャ語をラテン文字で書き直すこと、ローマ字表記のことです。