三重県四日市市のスーパーで04年2月、女性に「泥棒」と叫ばれ、窃盗未遂容疑で民間人に現行犯逮捕されて翌日死亡した同市内の男性(当時68歳)について、津地検は4日、女性と男性がもみあって奪い合っていたのは男性の財布だったことを明らかにした。津地検四日市支部は同日、時効により男性を不起訴処分とした。 男性の妻(70)の代理人の成田清弁護士は「財布が男性の物ということは窃盗未遂自体が成立しない。事件はなかった」と話した。【谷口拓未】
昨年12月、JR新宿駅で痴漢の容疑をかけられ、警察からの取り調べ後に自殺した私立大職員がいる。名前は原田信助さん=当時(25)。えん罪の指摘があるなか、事件当時、被害を受けたとされる女性の男性仲間から、原田さんが激しい暴力を受けた可能性があることも判明している。原田さんの母親は今年4月、被疑者不詳のまま原田さんが受けた暴行の被害届を東京地検に提出。最近になって目撃者が現れ、事態は新たな展開を見せ始めた。 原田さんは昨年12月10日深夜、宇宙開発研究機構(JAXA)から転職した私大の歓迎会の帰り、JR新宿駅の階段で、すれ違った女性から「腹を触られた」と訴えられた。その直後、階段下で女性の男性仲間から暴行を受けたとされる。 駅員の連絡で駆けつけた駅西口交番の新宿署員に原田さんは任意同行を求められ、同署へ向かった。そこで、身の潔白と暴行の被害を主張したが、受け入れてもらえなかったという。
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