2007年08月15日10:15 カテゴリ小林秀雄哲学 小林秀雄=ベルクソンの自由 「「意識の直接与件論」は、著者(=ベルクソン)が序文で言っている様に、「自由」論である。」(小林秀雄「感想」三より) 以前に何回か、自由をめぐる諸家の考えをとりあげて感想を述べた。この夏、小林秀雄の「感想」を少しばかり読み返すことがあって、最初のあたりでやはり「自由」が論じられているのを読み、引き込まれた。この文章は執筆された当時も、そして現在でも失敗作だと評されることが多いものである。平野謙によって、ベルクソンの祖述にすぎぬと言われたりしている。小林自身も困難さを乗りこえることができず、未完で終わっており、生前には全集に収録させなかったものである。しかし、冒頭の「一」だけは小林自身の母親との魂の交感をめぐる神秘体験をとりあげた美しい随筆になっているせいでか、いろいろな書物に収録されていた。 私にはこの作品
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