警視庁は2010年6月22日、特許庁の基幹システム再構築プロジェクトの入札関連情報を提供する見返りに、NTTデータ社員から数百万円分のタクシーチケットを受け取ったとして、同庁先任審判官の志摩兆一郎容疑者を収賄容疑で逮捕した。タクシーチケットを渡した、NTTデータ社員で特許庁の営業担当部長である沖良太郎容疑者も贈賄容疑で逮捕した。 特許庁が2006年に実施した、基幹システム再構築プロジェクトのシステム設計工程の入札において、NTTデータは受注を逃した。それ以前は、1990年からシステム全体の開発・運用を委託する「データ通信サービス契約」を交わしていた。報道によれば「警視庁は、NTTデータの社員が、その後の入札を有利に進めるために賄賂を渡したのではないかと見て関係を調べている」という。 特許庁の基幹システムは、特許、実用新案、意匠、商標の知財四権について、出願の受付、審査、登録といった基本業務