日立製作所は3日、今年度中にも、1956年から続けているテレビの自社生産から撤退する方針を明らかにした。 韓国メーカーなどとの価格競争が激化して採算が悪化しているためだ。今後、新製品の開発は続け、生産を台湾などの海外メーカーに委託する。日立ブランドのテレビの販売は続ける。日立の生産撤退で、テレビを生産する国内メーカーは、パナソニック、シャープ、ソニーなど5社に絞られる。 日立は、液晶テレビとプラズマテレビを「Wooo(ウー)」ブランドで生産しているが、2010年の国内のシェア(市場占有率)は第5位の4・6%にとどまっている。 日立は生産コストを削減するため、08年にテレビ向け液晶パネルの合弁生産事業から撤退したのに続き、プラズマテレビ向けのパネル生産からも撤退し、昨年秋までに海外での自社生産もやめていた。