瀬戸内海の芸予諸島の1つである大久野島(広島県)が、海外メディアで次々と取り上げられている。その理由は「ウサギ」だ。1羽や2羽ではなく、何百という数のウサギと触れ合うことができる癒しの島として絶賛されている。 発端は、現地を訪れた日本人女性が、凄まじい数のウサギに追われてはしゃいでいる様子を、YouTubeに投稿したことのようだ。この動画は、報道番組やネット上で紹介され、ウサギ島の存在が世界に広まっている。 愛らしいウサギの楽園として取り上げられる大久野島だが、化学兵器の製造を行っていた島としての過去も紹介されている。 【癒し系のウサギとは裏腹に暗い過去】 大久野島は、地理的な条件や密匿の容易さなどから、第一次世界大戦時に化学兵器の生産拠点として選ばれている。当時の政府によって地図から消され、毒ガスなどの実験、生産が行われていたようだ。今でも、島内には毒ガス資料館があり、その実態を伝えてい