SNSは嫌いだった。いや、よく考えると、嫌いと言うより、そのように刷り込まれたのではないか?と思う。ハンドルネームを使え、個人情報を流すな、パソコン通信や初期のインターネットを使用する際にそのように教えられた。危ないから特定されるようなことは避けろと。 極めつけは“あめぞう”や“2ch”に代表される匿名掲示板の存在だった。特に2chの起こりから隆盛、そして衰退していく今を見てきている自分は、ネットの世界で言うなら正に2ちゃんねる世代と言えるのではないか?と思う。匿名が染み付いている。 SNSは個人情報を垂れ流すメディアだ。だからだろう、感覚的に苦手意識があった。本名でやるフェイスブックなんてもってのほかだ。産まれたときからネットがあり、リアルと完全に地続きである世代とはそこが違う。リアルとネットはしっかりと境界線があって、ネットでは別人になれる。もう、そういった感覚は意味を成さないのは理性