神奈川県小田原市で二〇〇七年以降、生活保護受給者の自立支援を担当する市職員ら六十四人が、「不正受給はクズだ」などの趣旨の英文が背面にプリントされたジャンパーを自費で購入し、一部の職員が勤務中に着ていたことが分かった。市が十七日発表した。左胸部分には「HOGO NAMENNA」、保護なめんなと読めるエンブレムが付いており、ジャンパーを着たまま受給者宅を訪れるケースもあった。 市は同日までに使用を禁止し、担当部長ら七人を厳重注意処分とした。加藤憲一市長は「配慮を欠いた不適切な表現で申し訳ない」とのコメントを出した。市によると、〇七年七月、生活保護の受給資格を失った男が同市役所で、職員二人をカッターナイフで切り付けた事件を機に、当時の担当係長の発案で業者に依頼し作った。職員らは受給者宅で相談に応じるケースワーカーや庁内勤務の指導員で、二十八人が現職。