本宅サイトに「知のヴァーリトゥード」という名前を付けているぐらいだから、私は「知る」ということが本当に好きなのである。 「知ること」 の醍醐味は、いくつかの知識の断片でしかなかったものが、たった一つの新たな知識によって、突然、美しい「体系」に姿を変えてしまったりすることだ。 「どうして勉強しなきゃいけないの?」という子どもの質問に、「いい大学にはいるため」とか「いい仕事に就くため」とか「いい暮らしをするため」とかしか答えられないのは、「知の醍醐味」を味わったことがない人である。 「知の醍醐味」を知るためには、断片的な知識はできるだけ多くあった方がいい。一見無関係に思われるそれらの知識の断片が、一瞬にしてバチバチっと関連付き、見事な体系となるのだから、知識が多ければ多いほど素晴らしいダイナミズムを表現できる。 だから、勉強というのは知の醍醐味を味わうためのキャパシティを広げる役に立つのである