巷で囁かれている噂「携帯電話から聞こえる声は、しゃべっている本人の声ではない」が真実かどうかを探るため、通信全般の研究を行っているKDDI研究所に乗り込んだ人体模型くん。 前編では、携帯電話のしくみを語るうえで欠かせない「人の声のしくみ」について解説しました。後編では、同じくKDDI研究所の堀内俊治氏が、この噂の真相について詳細に解説していきます! モ「さっきまでの話で、「携帯電話から聞こえる声は、喋っている本人の声ではない」という噂は本当だということはわかったけど、携帯電話が「限りなく本人に近い声をつくり出している」っていうのは、どういうことッスか?」 堀内「すこし専門的な話になりますが、順を追って説明しましょう。はじめに、電話における音声符号化の方法は大きく3つほどあります。 まず「波形符号化方式」。これは固定電話に使われる方法で、前編でも説明したように、声の波形そのものを電気の波形に