静岡県焼津市。マグロ、カツオ、サバなどなじみ深い魚の日本有数の水揚げを誇る地方都市だ。その焼津がいま「焼津 Designing Table」という「産官学連携」の新しい形に挑戦している。 通常「産官学連携」は、大学などの研究機関が開発した技術を企業が商品やサービスに活用し、その体制を国や自治体がバックアップするという座組みが多い。1990年代以降、企業は先の見えない研究開発よりも、自社の強みに特化した事業展開や事業連携に注力するようになった。大学等研究機関は、さまざまなPR手法を駆使しながら学生を確保し、その上で企業や自治体との連携を通じて研究体制の充実を図ろうとした。そして自治体は企業の誘致に加えて、特産品のブランディングなどによる自治体の認知向上をはかり、地元を活性化しようとした。 だが「焼津 Designing Table」は一般的な「産官学連携」とは趣を異にする。そもそも「産」業の
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