東日本大震災で気付かされた世界との絆について考えるイベント「池上彰と考える『支援される日本、支援する日本』(主催:なんとかしなきゃ!プロジェクト実行委員会、後援:毎日新聞社)」が8月6日、都内のJICA研究所で開催され、ニュース解説でおなじみの池上彰氏が、途上国支援のあり方についてわかりやすく講演した。 池上氏はまず、日本の国際支援(途上国援助)について「日本の政府開発援助(ODA)は戦略に欠ける」と問題点を指摘。「歳入の多寡に左右されない仕組みづくりが必要。無理のない範囲で継続できる支援でなければ意味がない。短期的な多額の支援より、浮沈の少ない継続的な支援のほうが、被支援国家の発展につながる」と持論を展開した。 池上氏の主張の背景にあるのは、援助の潮流の中での日本のプレゼンスの低下と、台頭する中国や韓国など新興ドナーの存在だ。「日本がODAを減額するのとは対照的に、中国や韓国はアフリ