9月1日、住友電気工業は住友スリーエム(3M)の保有株式25%すべてを売却した。売却額は900億円。2015年3月期第2四半期(7~9月)連結決算で売却益440億円を特別利益として計上する。これに伴い、15年3月期(通期)の純利益の予想を従来の700億円から1100億円に引き上げた。住友電工は株式売却益を大型蓄電池など成長分野への投資に振り向ける。 住友3Mは、米3Mの完全子会社になり、9月1日付でスリーエムジャパンに社名変更した。米3Mのインゲ・チューリンCEO(最高経営責任者)は書面で「われわれは50年以上かけて住友3Mを採算性の高い事業に成長させてきた。(完全子会社化によって)特に大きな成功を収めた住友3Mの全体を掌握できる」と述べ、戦略的な株式取得だったことを明らかにした。 住友3Mは1961年、米3Mが50%、住友電工とNECが25%ずつ出資し、合弁会社として発足した。2003年