近畿地方は紅葉の季節を迎えた。記録ずくめだった夏の猛暑、秋に相次いだ台風にもかかわらず、各地の名所では落葉樹が順調に色づき始める。色鮮やかな紅葉を演出する冷え込みがこれから期待できるといい、12月初めにかけて錦のカーテンが山から降りてくる。 3連休初日の2日朝、高野山(和歌山県高野町)の標高約900メートルにある金剛峯寺周辺は7~8割のモミジが赤く染まった。今年は猛暑の影響か、平年より1週間ほどゆっくり色づいた。 岡山市東区から訪れた男性(41)は「落ち着いた緑の中に、突然、目が覚めるような色鮮やかなモミジ。来てよかった」と声を弾ませた。 京都・嵐山は、山の木々がそろりと色づき始めた。参道約200メートルに並ぶモミジが有名な二尊院の羽生田寂裕住職(81)は「例年通り、今月15~20日頃に真っ赤になりそうです」と言う。 9月の台風18号で桂川が氾濫し、旅館・飲食店が浸水被害を受けたが、大半は