火災から1週間を迎える現場には花束や飲み物が供えられていた=11日午後7時すぎ、大阪市此花区、新井義顕撮影 大阪市此花区のパチンコ店が放火され、客や従業員ら23人が死傷した事件で、逮捕された高見素直(すなお)容疑者(41)は、大阪府警の調べに対し、無差別な放火殺人をうかがわせる供述を続けている。職を失い、金が尽きた容疑者に、なぜ「誰でもいいから殺したかった」という殺意が生じたのか――。12日で事件から1週間。高見容疑者の足跡を追った。 ■協調性だけ「2」 高見容疑者は今年2月、ハローワークの紹介を受け、九州に本社を置く物流会社の大阪営業所でトラックの運転手として働き始めた。履歴書には、それまで「七つの運送会社に勤めた」とあった。 面接時の適性診断では、「感情の安定性」など10項目の大半で最高評価の「5」かそれに次ぐ「4」。だが、「協調性」だけは「2」だった。 運転は丁寧で、覚えもよ