糸井登さんを顕彰する研究会が終わった。幸せな会だった。 糸井さんには、直接お礼の気持ちを伝えることができた。いろんな方が当日の模様を報告されているので、ぼくはみなさんとは違うことをワントピック書こうと思う。 この日ぼくがずうっと注目していたのは、藤原由香里さんのグラフィックレコーディングだった。事前には何をするのか全く知らされていず、会場に着くとちょうど会場サイドの、全ての参加者が見ることのできる壁面に、彼女は長く用紙をつなぎ合わせたものを反物のように一枚壁面に貼り付けていた。真ん中には、麻糸を一本張って、上下を分けた。反物の左側に糸井さんの生年月日を描き、右側に「今」を描く。年表である。 ぼくは藤原さんの学校に何度も足を運んでおり、彼女が介在する授業もたくさん見てきた。というか彼女自身が授業をするそのものを見た記憶は極めて少数なのだが、校内で行われるほぼ全ての授業が、いわば藤原さんが創り