ヤフーとイーベイの提携に至る過程で、これらの企業との関係を求めて水面下でさまざまな交渉を繰り広げたとされるのが、世界最大のソフトウェア企業、マイクロソフトである。 グーグルCEOのシュミット氏は「われわれが最も注意を払っている存在はマイクロソフトだ。検索や広告の分野で彼らの影響力は増している」として、マイクロソフトを最大のライバルと名指しした。その言葉通り、インターネットサービスの新潮流に乗り遅れまいと、巨人マイクロソフトは必死に戦略転換に取り組んでいる。 インターネットサービスへの対応を急ぐ だが、足元の状況は極めてよくない。将来を期待されるインターネット事業「MSN」は、売り上げ・利益ともに伸び悩んでいる。インターネットサービス各社が高成長を続ける一方で、直近(2006年6月期)の決算においてはついに営業赤字に転落した。 MSN事業は、インターネット接続事業(ISP)の料金収入と、広告