高度経済成長期、不動産会社の提案する画一的な家に住むことこそが人々の欲望となっていた日本。しかし社会が成熟化した今、人々の欲求は型にはめられた家では満たされなくなっている。日本を代表するデザイナーである原研哉さんは、そうした今の「家」の在り方・マーケットを再構築し、新たな「家」の常識を発信する取り組み「HOUSE VISION」の世話人を務める。そして多様な産業の交差点である「家」を軸に、閉塞感漂う日本の産業界に新しい産業のアクティビティを創出し、“日本の家を輸出”しようと、3月2日よりHondaや無印良品、LIXIL、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)等の企業と、日本の新しい家を創造する「HOUSE VISION 2013東京展」を開催している。経済が成熟し、高齢化が急速に進む日本で、私たちはどんな家に住めば幸せになれるのだろうか。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン 林恭子)