山口情報芸術センター[YCAM]では、新しいウェブサイト「YCAM Re-Marks」を、この9月から立ち上げている。YCAMは、オリジナルの企画を発表することが多いことが特徴であり、このようなややユニークな公共文化施設における、メディアアート、パフォーミングアーツ、教育プログラムなどから生まれるプロジェクトにとっては、こうしたウェブサイトは資料性を確保するだけでなく発信力を備えるという点でも意義があると考えている。さらに、一般的な意味での「デジタルアーカイヴ」に対する意識を高めようというねらいもある。開館以降から遡り、YCAMで開催される多くのプロジェクトのなかから委嘱作品を含むいくつかを選び、継続してアップデートしていく予定である。ここでは、記録公開とデジタルアーカイヴのさまざまな課題について若干触れながら紹介していきたい。 YCAM Re-Marksについて YCAMは複合文化施設と