秋が来た。サンマの季節である。この時期、サンマ一匹を食べるためだけに、万単位の人が東京・目黒に押し寄せる奇祭がある。“さんま祭り”と呼ばれるそれには「目黒のさんま祭り」と「目黒のSUNまつり」の2種類があり、前者は岩手県宮古市のサンマが、後者は宮城県気仙沼のサンマが、ひたすら焼かれ、行列ができる。いずれも落語の「目黒のさんま」にちなんだお祭りだという。 今回は「目黒のSUNまつり」のほうに行ってみた。サンマの配布開始は10時10分から。サンマはなくなり次第終了してしまうため、少し早めの8時半には会場付近へ向かった。1時間半以上も前から並べば、さすがにサンマにありつけるだろう。目黒駅を出て、目黒川のほうへ向かう。橋のそばまで来ると、まだまだ会場の田道広場公園ははるか向こうにあるというのに、明らかに人だかりができていた。 なんということでしょう! 雨なのにこの人の多さ。最後尾がまるで見えない